2007年03月18日

「PFワークショップ札幌」で気づいたこと

札幌でのワークショップは、みなさまのご協力のもと無事に終了しました。
内容についてはwikiのほうに掲載してあります。

ここでは、自分でワークショップを運営してみて、いろいろと気がついたことを書いてみました。

≪PFには意外と『褒める』が少ない≫
みなさんが「どうすればいいか」を書くために使った言葉が、「評価する」とか「叱らない」など。わたしは「五十六メソッド」が頭の中にあるから「褒める」という言葉を簡単に引き出しているが、PFの説明をした文章やプレゼン資料には、意外と「褒める」という言葉が少ないのだろうと。
ワークショップのまとめの段階でわたしが「褒める」という言葉を使うと、みなさん一様に納得してくれたようだった。これからはPFの説明をする上で「褒める」ということを盛り込んでいくと、みなさんの行動のきっかけとして使えるのではないだろうか。ここは「五十六メソッド」とのコラボが必要なのだろう。

≪逆算ドリルを使ってみて≫
これまでのワークでも、紙に書くというやり方はしていたが、今回は思考を誘導するという意図もあり「ドリル」という、穴埋め式の手法を取り入れてみた。
PFの原則的な考えとして「工夫の余地」があるが、思考を誘導するということは、こことのトレードオフになると、最初から懸念に近い考慮はしていた。ドリルを使う目的は「PFの理解の促進」であったので、目的を達成する上ではかなり効果は高かった。
途中の「何が効果の獲得を阻害しているか?」をブレーンストーミングで行ってもらったが、そこでは付箋を利用して自由に書いてもらうので、全ての思考をパターン化させているわけではないので、誘導と自由さのバランスという意味でも、成功したのではないか。ここのバランスのとり方は、もっと工夫してもよさそうである。

また「書く」ということが、いつも以上に多いワークだったと気づいた。みなさんの思いが会話の中にたくさん溢れてくるが、それを「書く」ことで整理されていくのではないかと思う。なのでみなさんに持ち帰ってもらう「明日からこれをやる」がかなり明確であった。

そして懇親会へ向かう道すがら、上田さんとこのドリルの話になったのだが、あの形式はそのまま別のことにも使えそうだという意見で一致する。
例えば、「PFの効果」として項目を羅列したが、あれを「プロジェクトの目標」などに置き換えても、そのまま使えるだろう。あのドリルをもう少し工夫して、汎用的にな使うこともこれから考えていこう。

≪PFの役割はその内容だけではない≫
少し自分の話をした中で気づいたこと。
XPユーザ会からコミュニティ参加をしているが、正直なところコミュニティの中で語られていることを理解できるようになるまでに、かなり時間を要していた。コミュニティへ参加する人たちの知識レベルは千差万別で、だからこそよい刺激を受けられるのだが、やはり越えなければいけない「壁」はあるのではないか。自分がそうだったように。
しかし、PFの場合初めて参加した人でも、人との関わりあいや、チームで動く上での「抱えている問題」とか「成功体験」が、お互いにすぐ理解できる。
つまり、コミュニティに参加した途端に、すぐ「共感」を得られるテーマであるので、すぐに「仲間意識」を抱くことができ、簡単に知識レベルの「壁」を越えることができるのだということ。こういうコミュニティは、それだけですごいなーと思った。まずPFに入ってコミュニティで受ける刺激を感じることができれば、他にどんどん参加していく勇気を持てるだろう。
PFとは、それを誰かと共に考えることをしただけで、自分に勇気を植え付けてしまう不思議な力を持った「トリガ」だと思った。



posted by くっしー at 01:33| Comment(37) | TrackBack(2) | WS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月24日

PFプラクティスポートフォリオとチームビルディング

PFに関する討議を、久しぶりにできないかと。
 
mixi上で何人かの方にアイデアをいただきながら、まとめました。
 
paformance.jpg  portfolio.jpg
 

≪チームの形成段階とパフォーマンス≫
1枚目の図は、JaSST07東京松尾谷先生が発表されていた資料を手書きしてみたものです。
チームの形成段階とそのパフォーマンスの関係を図にしたものだそうです。
チームはまず何の関係性もない個人が集められる「形成期」から始まり、しばらくは個人の背景や思考により、混乱をする「騒乱期」がある。その後チームが一定のルールにより束ねられる「規範期」に入り、パフォーマンスを上げてくる。その絶頂期にチームはその要素が互いに影響しあいながらパフォーマンスを出す「実行期」となり、その後チームはその役割を終えて「散会期」となる。

という説明ですが、このような段階をチームが踏むのであれば、それぞれの時期に有効なPFのプラクティスってあるんじゃないかな?と考えた次第です。

≪PFのプラクティスを分類してみた≫
2枚目の図は、わたしなりにPFのプラクティスを分類してみたものです。
左右に「協調型」と「戦略型」、上下に「直感型」と「分析型」としてみました。

「協調型プラクティス」とは、チームメンバー相互の関係を強めたり、コミュニケーションチャネルのパイプを太くする(で、わかる?)ための活動に有効と思われるプラクティスを集めてみました。
例えば、ニコカレがチームの雰囲気を見える化することに使われますが、これはチームメンバーがお互いの状況に関心を持つことに役立ちますね。でも、ニコカレがタスクの消化には直接的には繋がらない。
逆に、バーンダウンチャートは、チームの成果が一目瞭然です。つまり、チームの課題を解決するための戦略に使われるツールと言えるのではないでしょうか。

ということで、「協調型」と「戦略型」に分類してみたのです。

「直感型」と「分析型」については、「ぱっと見える」ことをより重視する「直感型」と、「見せる内容に、吟味が必要」な「分析型」との分類です。


≪形成段階によるチームビルディング戦略にPFを使う≫
で、何が言いたいかというと。
チームビルディングに際し、その形成段階を把握できていれば、各段階において重要視すべき活動が明確になり、チームビルディングのための具体的な施策が計画しやすいのではないか。
例えば、形成期や騒乱期においては、「協調的」なプラクティスの実施やその成果に注視し、次の段階に入ったかどうかが観られるとか、逆に、それぞれの段階に必要なプラクティスを独自に考える場合も、チームの段階がどこにあるのかで、協調型と戦略型のどちらを優先するのかを、選ぶことができるかと。

その辺を1枚目の図の、下のほうに波で表してみました。

≪PFプラクティスの4つのエリア≫
PFプラクティスポートフォリオについては、随分と推敲を重ね、最終的に4つのエリアに分けることができました。
チーム形成の初期段階を「協調・直感型」のプラクティスを中心に活動してまとめ、規範期にはチームの目標を共有するための「戦略・直感型」をつかう。
チームのパフォーマンスが最も高まる「実行期」には「戦略・分析型」で成果を創出し、チームの散会期には「協調・分析型」でチームの成果を共有する。
 
全体として説明があまりできていない状態ですが、ご意見がありましたらぜひお寄せください。
posted by くっしー at 10:50| Comment(8) | TrackBack(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月14日

ワークショップ#4開催

串田です。
 
大変お待たせいたしました。PFP関東ワークショップ#4を開催いたします。
 
日程:3月2日(金曜日) 
受付開始:17:30
開始時間:18:00
※セキュリティーの関係で、18:30以降は入口が閉まります。
 遅れる方は申込フォームに「ひとこと」にお書き添えください。

募集人数:20名
場所:株式会社エヌアイデイ 7Fセミナールーム
   東京都新宿区西新宿7−6−4
URL:http://www.nid.co.jp
新宿駅(JR 小田急線 京王線 丸の内線 都営新宿線) 徒歩11分
JR 大久保駅 徒歩4分
西武線 西武新宿駅 徒歩5分
JR 新大久保駅 徒歩9分
大江戸線 新宿西口駅 徒歩7分

申し込みはこちらのフォームへお願いします。
http://my.formman.com/form/pc/UfTNZwRTqR19fc2y/ 


それでは、たくさんの皆様のご参加を、心よりお待ちしております。

posted by くっしー at 02:43| Comment(0) | TrackBack(0) | WS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月17日

「宴」イベントを開催します。

関東スタッフの串田です。

先日お知らせいたしました「宴」イベントの詳細お知らせと
参加申し込み受付開始の告知です。

≪申し込みページはこちら≫
http://my.formman.com/form/pc/bry70aRgx3AXaMfH/


【タイトル】
Communication Bar 『Project Facilitation』
 今宵ひととき、あなたの笑顔と。


【要領】
日時:12月7日(木) 18:15開場 18:30開宴 21:00終宴
場所:新宿 Refrain http://r.gnavi.co.jp/g778800/
会費:4,500円
参加可能人数:40名(満員になり次第、締め切りとさせていただきます)


【コンテンツ】
『小粋なおしゃべり』
 いくつかの席に別れて、テーマに沿った内容で、メンバー同士のおしゃべりをお楽しみください。


『Kenji's Bar』
 XP祭り関西の懇親会で行われた「ケンヂの部屋」を関東で再現します。
 普段プロジェクトや開発の現場で、悩んでいたり疑問に思っていることを、平鍋さんと「さし」で語り合ってみませんか?


『Bingo大会』
 各種賞品をご用意しております。

今回は参加可能人数が40名と多目になっておりますので、PFPメンバー以外の方にも、お声がけください。

では、みなさまのご参加を心よりお待ちしております。


PF.png
posted by くっしー at 01:07| Comment(1) | TrackBack(0) | WS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月08日

プロジェクトファシリテーション解析機

つくってみました。
入力に、あなたのお名前等、好きな言葉を入れてみて。
 

プロジェクトファシリテーション解析機

ちなみに、わたしの成分は

くっしーの63%は媚びで出来ています
くっしーの21%は魂の炎で出来ています
くっしーの6%は見える化で出来ています
くっしーの6%は笑顔で出来ています
くっしーの4%は気づきで出来ています

だそうです。
 

「笑顔」は6%しかないのか....。

posted by くっしー at 01:11| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月16日

情報処理技術者試験の問題に

「プロジェクト内の連携意識の形成」というテーマの、小論文問題が出ました。
まさにPFですね。
 
問題文をちょっとご紹介。ちなみに、種別は「プロジェクトマネージャ」試験です。
『プロジェクトマネージャには、プロジェクト目標の達成に向けてメンバが共通の意識をもち、例えば、プロジェクト内で発声する問題の解決に全員参加の意識で取り組むように、プロジェクト内の連帯意識を形成し、維持・向上することが求められる。』
 
という問題文から、そのための具体的な取り組みと、それを確認する方法を述べよ。また、その取り組みや確認方法について、どう評価するか、述べよ。と。
 
過去の問題を見ると、ここまで人間系をテーマにした問題はなかったと記憶しています。
また、場合によっては「連帯意識」ということが、いろいろと解釈可能なため、参考書によっては「悪問」とされる部類になるのではないか、とも思われます。
 
しかし、それでもこういう問題が、それも1問目に出るということは、業界としてこのような取り組みが重要視されている、ということでしょうかね。
 
もちろん、わたしはこの問題を選択しました。
同じ試験会場でA野(勝ち組)さんも受験されていて、あとで聞いたところ、やはり同じ問題を選択したとか。
選んだ内容の「朝会と振り返り」まで、一緒でした。
 
「偶然」というより「必然」ですよね。
posted by くっしー at 22:25| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月05日

「札幌でワークショップ開催」のご提案

スタッフの串田です。
 

年内にどうしても函館に行きたい用事があります。全くの私事です。
でも、せっかく北海道まで行くのなら、ぜひPFPメンバーの方に
お会いできないものか?と思いまして。

※メンバー以外の方でも、PFに興味がおありの方はぜひ!
 

日程やら場所やら、全く決まっていない状態なのですが、
札幌でワークショップを開催するとしたら、どのぐらいの方が
ご参加いただけるか、お聞きしたいと思います。

また、当日のファシりはやらせていただきますが、事前の準備に
関しては、ほぼ丸投げ状態でお願いしなければいけないかと。
つまり、ワークショップ開催のためにお手伝いいただく方も
必要となります。

 

これだけの条件を、できればみなさんと解決していきながら、
何とか札幌で「PFPワークショップ」を開催できないかと考えています。

 
お伺いしたいことを整理します。

・「札幌WS」を開催したら、ご参加いただけますか?
・事前準備をお手伝いいただけますか?

 

上記どちらかでも「Yes」をいただける方、以下のスタッフML宛に
ご連絡ください。

 
PFPCOREKANTO(at_mark)yahoogroups.jp
 
ご意見もあれば、こちらへお寄せください。

日程については、参加希望者の方々からご都合をおうかがいし、ベターな
あたりで決めていきたいと思います。

串田以外にも、札幌へ出向いてくれそうなスタッフもおります。
ぜひ、多くのみなさんの思いを、お聞かせください。

 
以上です。
posted by くっしー at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | WS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月10日

講演資料の作成が完了しました。

くっしーです。
 
以前から、ちょびちょび告知させていただいていますが、11月4日にPMI東京フォーラムの中で講演をさせていただくことになりました。デビューです。
その講演資料を、本日ようやくPMIへリリースしました。
リリース打ち上げもひとりでやりました。(TT)
 
その内容は、以前WSで行った事例発表を、加工したものになっております。
PFの実践部分についてはみなさんもよくご存知かと思います。
それにあわせてもう1つ、「プロジェクトマネジメントファシリテーション」という、何とも
混同されそうな名前の考え方がありまして。
でも、いいんですよ、内容は。
 
わたしのようなプロジェクトの支援者は、どんなファシリテーションが必要なのか?という
あたりを、WSに比べて大きく拡張しました。
 
社内でリハーサル兼ねた発表をしてから、本番に臨む予定です。
その後はまたみなさんにお披露目できる機会があったらなー、と考えております。
 
その際はどうぞよろしくお願いいたします。
posted by くっしー at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月03日

XP祭りに行ってきました。

ごきげんよう、くっしーです。
 
9月2日に行われた「XP祭り」に、参加された方も多かったのではないでしょうか?
わたしも参加してまいりました。
 
「あまのりょー」さんのXP事例発表や、“どこでもスタッフ”(くっしー命名)の「良太」さん等、PFPでもお馴染みのメンバーといっぱいお会いしましたね。
 
実はですね、数年前までわたしXP祭りやユーザー会に出ても、聞いた話の半分以上は理解できないまんまだったりしてました。
普段使い慣れていない技術やXPの考え方等、不勉強もあって着いていけないこと多々。たぶん8割ぐらいは訳わかんなかったです。
 
しかし、今回はXPの目的や価値から、チームのコミュニケーションとかメンバーの力を十分発揮する等、自分が普段向き合っている問題について、いろいろな方の考え方や実践等を聞くことができて、素直に「Gush!」できることが多かったです。
 
目指すところはXPからの知見もPFも、ほとんど同じですよね。
これだけ多くの人が、目指すところを共有して、それぞれの立場やフィールドで実践を重ねていくという、大きなパワーを感じました。
 
PFPも、このパワーの一端を担う「チーム」として、どんな風に活動していけるか、考えていきたいですね。XP祭りに参加された方で、PFPとしての活動に活かせるアイデア等あれば、ぜひコメントをお願いします。
posted by くっしー at 22:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月19日

ファシリテーターデビューの記事を書きました。

どーも、くっしーでございます。
 
今日、SEPGとして担当しているプロジェクトで「ファシリテーター」デビューしました。
その辺のことを、自分のブログに書いてみたので、よろしければお読みください。
 
トラックバックにしておきます。
posted by くっしー at 01:03| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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